受益者代理人とは?
2021.11.16更新
受益者代理人とは、その代理する受益者のために、当該受益者の権利(損失補填責任等の免除を除く)に関する一切の裁判上又は裁判外の行為をする権限を有する者をいいます(法139条1項)。
例えば、受益者が認知症である等、受益者を保護する必要が高いと考えられるような場合に、受益者代理人となるべき者を指定する定めを設けることが考えられます。
受益者代理人が選任されると、受益者は、受託者を監督する権利等を除き、受益者の権利を行使することができなくなります(法139条4項)。
信託管理人や信託監督人と同様、未成年者及び当該信託の受託者は、受益者代理人となることはできません(法144条、124条)。
また、受益者代理人は、必要が生じた場合に利害関係人の申立てにより裁判所が選任できる信託管理人や信託監督人と異なり、信託行為の定めがなければ選任することができませんので注意が必要です。